実際に削ったのは、成立条件ではなく誤答候補の一覧

2026年7月26日、公開候補だったある問題を人手で読み直しました。中心には「被害を減らしたいのに、対象を大量に放った」という矛盾がありました。その後ろに、思いつきやすい複数の説明を順番に否定する一文が付いていました。

問題名と題材を特定できる語は、未プレイの人へのネタバレを避けるため伏せています。

この一文は、真相が成立するために必要な条件ではありません。回答者が質問して消していくはずの候補を、問題文の側で先に消していただけでした。

レビューで出た言葉

候補を先回りで消すだけなら、問題文には入れなくてよい。(レビュー要旨)

文章は短く単純な方を優先したい、という考えも記録しました。そこで、候補を列挙した52字を削りました。

現在の問題文は149字です。保存されたレビューの削除対象52字を足すと、修正前は201字相当になります。ただし、201字の旧稿全文が独立して保存されているわけではありません。現行文とレビュー記録から復元した値として記載しています。

真相を伏せた修正前後

段階問題文の構造
修正前[中心の矛盾]。AでもBでもCでもない。なぜ?
修正後[中心の矛盾]。なぜ?

削った後も、表面の矛盾は残っています。回答者は「Aが重要か」「Bへ置き換えても成立するか」と自分で質問できます。出題者が先回りして候補を消さないぶん、質問で仮説を切り分ける余地が戻ります。

短ければよい、ではない

問題文を短くすること自体が目的ではありません。公平にたどり着くための観察材料まで削れば、最後に真相を示されるだけの後出しになります。今回削れたのは、次の三条件がそろっていたからです。

  1. 中心の違和感が残る — 何を説明すべき問題かは、削除後も一文で分かる。
  2. 質問で確認できる — 削った候補は、回答者が「はい」「いいえ」で一つずつ切り分けられる。
  3. 成立条件ではない — その否定がなくても、問題文が嘘や不当な断定にならない。

逆に、時刻や回数を削ると出来事が別の意味になる、特定の人物関係がないと問題の矛盾自体が成立しない、といった情報は残します。

一件の修正を、全問題のルールへ広げた

この編集を一問だけの好みで終わらせず、「選択肢潰しをしない」という作問ルールにしました。問題文で誤答候補を「AでもBでもCでもない」と網羅的に消さず、成立に必要な否定だけを残す、という基準です。

同じ基準を、公開前のセルフチェックとAIへ問題案を出させる際の指示にも加えました。さらにテストで、指示からこの項目が消えていないことを確認しています。一件の人手レビューから得た判断を、次の問題にも使える形へ戻した例です。

自分の問題文を見直す六つの質問

  1. この一文は、矛盾を成立させるために必要か。
  2. 回答者が質問すれば確認できる候補を、先に消していないか。
  3. 「AでもBでもない」が三つ以上続いていないか。
  4. 削っても、問題文に嘘や不当な断定が残らないか。
  5. 声に出して一度で覚えられる長さか。
  6. 短くした後も、二つ以上の質問経路から真相へ近づけるか。

同じ基準で33問をまとめて見直した結果は、33問の問題文を短くした編集記録で公開しています。全体の編集工程は公平な水平思考クイズを編集する方法、AIを使う範囲と公開責任は問題の編集・AI利用方針で説明しています。

まず一問、ネタバレなしで解く

編集済み問題集では、真相を伏せたまま問題ごとの着眼点と編集メモを掲載しています。まず操作を試したい場合は、体験問題から始められます。

体験問題を始める

編集判断・レビュー: 開発者 / 構成・草案補助: AI / 編集・公開責任: 開発者 / 最終更新: 2026年8月10日