なぜ33問をまとめて見直したのか
私が問題文に求めているのは、短さそのものではありません。一度読めば中心の違和感を覚えられ、質問を始めた後もすぐ読み返せることです。友人同士で口頭出題するときも、長い設定を何度も説明するより、シンプルな矛盾を全員で共有できる方が遊びやすいと感じています。
ところが当時の公開候補には、情景を足しすぎた問題や、思いつきそうな答えを問題文の中で先回りして否定した問題が残っていました。スマホの「問題」欄でも、本文を読むだけで画面を大きく使います。そこで一問ずつ小さく直すのではなく、同じ基準で33問を通して読み直しました。
修正前後の文字数
修正前の数値は2026年8月2日に保存した監査記録、修正後は現在の問題データを同じ33問で数え直した値です。
| 指標 | 修正前 | 修正後 |
|---|---|---|
| 対象数 | 33問 | 33問 |
| 平均 | 142.2字 | 64.2字 |
| 中央値 | 131字 | 67字 |
| 最長 | 246字 | 84字 |
| 100字超 | 28問 | 0問 |
| 120字超 | 20問 | 0問 |
平均は半分以下になりました。しかし、この数字だけを見て「改善した」とは決めていません。文章を削りすぎて問いの意味が変われば、文字数が減っても失敗です。すべての問題で、何を答えるべきかが修正前とずれていないかを一緒に確認しました。
削ったのは三種類の文章
- 雰囲気だけを作る説明 — 時代や場所を想像しやすくしても、出来事の成立や質問に影響しない一文は外しました。
- 答えに不要な具体例 — 一般的な状況で成立するのに、特定の小道具や場面を例として付け足していた箇所を戻しました。
- 誤答候補の列挙 — 「AでもBでもCでもない」と先に可能性を消す文は、成立に必要な否定でない限り削りました。
特に三つ目は、親切そうに見えて、水平思考クイズの遊ぶ部分を小さくします。本来なら回答者が「Aですか」「Bは関係しますか」と尋ね、返事を受けて仮説を切るところです。問題文が先回りすると、質問の余地までなくなります。一問から52字を削った具体例は、選択肢を消す一文を削った編集記録に分けて残しています。
短くしても残した三つ
- 表面の矛盾 — 誰のどの行動を説明する問題なのか、一読して分かる部分。
- 出来事の成立条件 — 時刻、回数、人物関係など、なくすと別の出来事になってしまう情報。
- 公平な導線 — 問題文を観察し、「この語は重要か」と質問するきっかけになる情報。
編集では、各文に「これを削っても問題文は嘘にならないか」「回答者は何を説明すべきか分かるか」と問い直しました。必要なら100字を超えても残す、というのが今も基本です。100字は自動で切る上限ではなく、長くなった理由をもう一度確かめる目安にしています。
短文化だけでは直らなかった問題もある
33問のうち8問には、文字数とは別の注意点を残しました。既存の有名な題材に近い、制度や専門知識へ頼りすぎる、現実の運用を追加で確かめる必要がある、似た構造の候補が二つある、といった課題です。
ここは文章を短くしても解決しません。題材の独自性、現実性、質問でたどり着けるかは、人が真相まで読んで別に判断します。どの問題がどの注意点に当たるかは、未プレイの人へのネタバレを避けるため公開していません。
一度の作業で終わらせず、次の問題にも戻す
この監査の後、作問ルールへ「同じ品質なら短く覚えやすい問題文を優先する」「100字前後を目安にする」「成立に不可欠な条件は文字数のために削らない」を追加しました。公開前の確認項目と、AIに問題案を出させるときの指示にも同じ内容を入れています。
さらに、対象33問が100字以内に収まっていることを回帰テストで確認しています。テストが保証するのは文字数の後戻りを防ぐことまでです。問題の面白さや納得感は数えられないので、そこは人手レビューから外しません。
最長84字をスマホで読み返した
修正後に最も長かった84字の問題は、320×568と390×844の画面で問題欄を開いて確認しました。その範囲では本文内のスクロールも横方向のはみ出しもありませんでした。すべての端末を保証する試験ではありませんが、最小幅の基準を持つことで、机上の文字数だけで判断せずに済みます。
今回の作業で改めて感じたのは、短い問題文ほど、残した一語の責任が重くなることです。私が良問だと思う「シンプル」「現実に起こり得る」「解いた後にすっきりする」の三条件は、どれか一つだけでは足りません。短くした後に因果関係が薄くなっていないかまで見て、初めて公開候補として残せます。
編集記録・判断: 開発者 / 集計・構成補助: AI / 編集・公開責任: 開発者 / 最終更新: 2026年8月10日