7年遊ぶと、「知らない良問」を探す方が難しくなった
水平思考クイズを知ってから約7年、これまでに100問以上を遊んできました。長く続けたのは、短い問題文から思い込みを外し、最後にすべてがつながる瞬間が好きだからです。
ただ、有名な良問を一通り解くと、次の一問を探す方が難しくなります。検索して見つけた問題も、以前どこかで解いて真相を知っている。初見であっても、答えが現実では起こりそうになかったり、説明を聞いても納得しきれなかったりすることがありました。
水平思考クイズをやめたいわけではありません。まだ知らない、きちんと腑に落ちる一問に出会い続けたい。それが最初の動機です。
友人と遊ぶと、一人だけ答えを知る側になる
もう一つ、友人と遊ぶたびに気になっていたことがあります。従来の遊び方では、誰か一人がゲームマスターになり、真相を見ながら「はい」「いいえ」と答えなければなりません。その人だけは推理に参加できません。
せっかく集まったのなら、全員で同じ問題を考えたい。進行役だけを別に用意できれば、答えを知っている人を作らずに済みます。そこで、ゲームマスターの役をAIに任せることにしました。
「無限」は、問題を自動で増やすという意味ではない
私にとって「無限」は、AIで問題を大量に作って、そのまま並べるという意味ではありません。知らない良問を、遊ぶ人が尽きたと感じずに選べる場所にしたい、という目標です。
私が良問だと感じる条件は三つあります。問題文がシンプルであること。現実に起こり得ること。そして、真相を知ったときに「そういうことか」とすっきりできることです。
反対に、答えが現実では起こりそうにない問題、説明を聞いても納得感が薄い問題、問題文が複雑で冗長な問題は苦手です。数を増やしても、この三つが増えるなら意味がありません。公開前に問題を選び、質問で公平にたどり着けるかを確認するのは、そのためです。冗長な一文を実際に削った判断はオリジナル問題の編集記録、全体の手順は問題の編集・AI利用方針にまとめています。
AIに任せたのは、答えを作る役ではなく進行役
各問題の真相は、ゲームが始まる前に固定しています。AIがその場で続きを考えるのではなく、決まっている真相と判定基準に沿って質問へ答え、最後の推理を判定します。
AIに期待したのは、面白さを丸ごと自動で作ることではありません。任せたのは、秘密を守りながら質問に返事をする進行役です。ここを任せられれば、二人で遊ぶときも、参加した二人がそろって回答者になれます。
旧版では、AIが答えの一部を口走った
最初からうまくいったわけではありません。以前のバージョンでは、「はい」「いいえ」と答えた後に、真相の一部まで説明してしまうことがありました。水平思考クイズでは致命的です。進行役が一度でも秘密を漏らせば、その問題を初見で解く機会は戻りません。
この失敗から、質問への返事に真相を混ぜないことを判定の重要な条件にしました。直した後も、既知の質問例をまとめて再実行し、別の問題で同じ失敗を起こさないか確認しています。現在の測定方法と限界はAI判定の回帰評価で公開しています。
「一部はい」と答えられないと、会話が不自然になる
実際の質問は、きれいな二択ばかりではありません。一文の前半は合っているが後半は違う、条件によって答えが変わる、といった聞き方もあります。そこへ無理に「はい」か「いいえ」だけを返すと、正しい推理まで閉じてしまいます。
そこで、「一部はい」のように、どこまでが合っているかを示す返事もできるようにしました。答えを教えすぎず、かといって間違った方向へ追い返さない。人間のゲームマスターなら自然にする調整を、判定の中へ少しずつ入れています。五種類の返答をどう使い分けるかは、出題者向け判定表で説明しています。
友人と遊んで、進行役として成立するか確かめた
まず友人一人と、二人で5問ほど通して遊びました。その後は別の友人とも遊びました。友人から出た言葉は「クオリティがちゃんとしてるね」でした。
私自身も、その場では人間がゲームマスターをするときと大きく変わらないテンポで進められたと感じました。二人とも真相を知らないまま質問できたことが、作りたかった遊び方に一番近い成果です。
もちろん、これは少人数で試したときの感想です。利用者全体の評価を示すものではありません。言い回しによって判定が揺れる余地は残るため、再現できた表現をテストへ加え、同じ誤りを繰り返さないよう直しています。
公開中で、私が特に好きな3問
今公開している問題の中で、私の考える良問の条件に特に近い三問を、ネタバレなしで挙げます。
- 乗らない定期券 — 問題文の対立がシンプルで、隠れた目的に気づくと、書かれている行動が一度につながります。
- 招かれざる弔問客 — 中心の違和感が分かりやすく、事情を知った後は登場人物それぞれの反応に無理がありません。
- 無言の合唱団員 — 短く日常的な場面から始まり、最初に浮かぶ説明の先にもう一段ある問題です。
ほかの公開問題も、答えを伏せたまま編集済み問題集から選べます。
コアファンが、まだ知らない一問に出会える場所へ
このサイトを一番届けたいのは、水平思考クイズを何問も遊んできたコアファンです。知っている問題が増えても、初見で考えられる一問があり、友人と集まったときは全員で推理できる。そんな状態を続けたいと思っています。
「無限」は完成したという宣言ではなく、続けるための名前です。問題を選ぶ基準も、AIゲームマスターの判定も、まだ改善できます。遊んでいて不自然な返事があれば、ゲーム内の報告から教えてください。
事実・意見: 開発者 / 構成・草案補助: AI / 編集・公開責任: 開発者 / 最終更新: 2026年8月10日